もののけ探険隊 【DAY5】焚き火、焼酎、たんかんジュース 2017/10/13

トビウオ漁船で出会った伊藤さんの紹介で、屋久島でお米を作っている方を訪ねることに。キャンプ飯に米は必須。できればお米も屋久島で調達したかったところに、有難いご縁でした。しかし、屋久島でお米…!? 島は緑あふれる木々に覆われており、道路を車で走っていても田んぼを見かけることもほとんどありません。そのため、屋久島でお米を育てているとは全く知りませんでした。屋久島は超早場米産地。温暖な気候のため、日本では1番と言っていいほど早い時季の収穫になります。今年は台風が多くなる前の8月前半に収穫を行ったそうです。

待ち合わせの場所に行くと、さばさばとした人柄が好印象の「日高」さんが迎えてくれました。「話は聞いてるよ! 家にあるから取りに来て。」そのまま屋久島の新米を頂いてしまいました。しかし、ここからが旅の面白いところ。今回のもののけ探検隊の概要と伊藤さんからのご縁の感謝を伝えたところ、実は日高さんのお家は、お米ではなく、ぽんかん・たんかんを育てている果樹園がメインだということが発覚! 「今は季節じゃないから果実はないんだけど、冷凍ジュースならあるから、それを持って行きなよ!」と鮮やかな色をした、果汁100%のジュースを笑顔で授けてくださいました。「とっても美味しいから。」と心の底から誇らしげに話す日高ご夫妻。とても仲睦まじい様子で、こちらも笑顔になってしまいました。是非、今度はぽんかん・たんかんが実っている時季に訪れたいものです。

お昼は本坊酒造さんの屋久島伝承蔵の見学へ。屋久島では、昔からさつまいもの栽培が盛んに行われており、それらを使った芋焼酎も特産品となっています。本坊酒造さんは、「水ノ森」や「太古屋久の島」などのこだわりの芋焼酎を作られている老舗です。

伝承蔵という名前に仰々しい建物を想像していたら、屋久島の風景に溶け込んだ親近感溢れる建物が私たちを迎えてくれました。「お待ちしていました。」と、本坊酒造の「鮫島 巧太」さん。昨年、お仕事の関係で、ご家族で屋久島に移住されたそうです。時々聞こえる娘さんの可愛らしい声にもののけ探検隊もにっこり。「まだ焼酎製造シーズンではないので作業はしていませんが、その分隅々までご覧ください。」柔らかな物腰の鮫島さんに案内されて、蔵の中に入りました。すると、目に入るのは、歴史ある古甕たち。今は水が張られている状態でした。「こうやって、漏れてくるところがないか確認しているんですよ。」明治20年より現存する古甕は、2017年の今も修復を施しながら現役で使われているそう。よく見ると分かる、修復されている跡がたくさんありました。「甕は一つ一つ手作りなので、微妙に形状が違うんです。甕のクセを知ることで出来も変わってくるんですよ。」まるで、甕が1つ1つ表情を持っているようにも見えてくる、不思議な感じ。機械ではできない、人間だからこその「手作り」ですね。

屋久島伝承蔵のもう一つの見どころは麹室。「うちは麹箱による手造り麹なんです。」中に入ると、もわっと生暖かい空気が。「麹室に空調はありません。天窓の開け閉めのみで温度調節を行います。」まさに自然と手をつないだ「手造り」。麹の作業は1時間ごとに行うため、職人方は厳しい環境の中、不眠不休で麹と向き合うそう。自然の美味しさを活かすため、美味しい焼酎を作るため、という心意気を強く感じました。

そんな本坊酒造さんのこだわり焼酎は数多くの賞を授かっているようで、蔵の壁には賞状がたくさん。鮫島さんもどれが一番古いものなのかは分からないほど。昔から現在まで、真心をこめた製造過程を守られているからこそ、ずっと評価され続けているんだなぁ…。と胸が温かくなる瞬間でした。

蔵の見学の後は、お待ちかねの試飲会。作り手の環境や想いを受け取った後に味わう焼酎は、一味も二味も深く、優しく感じられました。特に原酒を頂いた際には、喉を通る熱いものがなんだか心地よく感じてしまうほど。「屋久島は、大自然林に育まれた流水や湧水に恵まれているんです。そのため、屋久島の水を使うとまろやかな口当たりが生まれ、さらに美味しくなるんです。」屋久島の恵みがこの一杯に凝縮されているんですね…。屋久島の焼酎以外にも果実酒やワインなども製造・販売している本坊酒造さん。通販でも購入できるようなので、皆さんもぜひチェックしてみてくださいね。

夜には、朝にいただいたジュースも解凍されて、ちょうど飲み頃に。そうとなれば、今日の晩酌は「水ノ森のたんかんジュース割」。これに決まりです。
『アウトドアオールドファッションドグラス』に2つを注ぎ、混ぜ合わせます。水の森の透明感溢れる味わいと、たんかんジュースのフレッシュな果汁の酸味が相乗効果を生んで、何杯でもいけちゃいそう。ずっと歩き続けている身体に染み渡ります。屋久島の味覚を、屋久島の土の上で。『ファイアープレイステーブル』にグラスを置いて、パチパチとはじける焚き火を眺める。屋久島の過去と未来に、思いを馳せました。

 

 

~お世話になった人・場所~

日高果樹園 TEL&FAX 0997-47-3969
本坊酒造株式会社 屋久島伝承蔵

~使用したコールマンギア~