焚き火には不思議な魅力がある。
ゆらめく炎を眺める癒やしの効果があったり、
焚き火をかこむことで人と人とがつながったり。
そんな焚き火に憧れを抱く人も多いのではないだろうか?

この焚き火検定では、
焚き火の基礎知識や薪の種類、マナー、魅力など
焚き火に関する設問を用意した。
いくつ正解できるだろうか。
さぁ、日常から離れて、火を灯そう。

焚き火に必要な道具を準備&基礎知識を身につけ
安全に焚き火を楽しめるようになろう!

焚き火マスターレベル

焚き火に必要な道具は?

正解は!

焚き火に必要な道具は、「焚き火台、焚き火シート、
トング、ガスライター、グローブ、着火剤、消火用のスプレー」。

ワンポイント・解説

焚き火では、焚き火台を使うのが基本と心得よう。地面の上で焚き火をする「直火」は、自然環境への負荷を考慮して、多くのキャンプ場で禁止となっている。また、燃えている薪が焚き火台からこぼれ落ちたり、火の粉が飛んでしまうことによるフィールドへのダメージを防ぐために、耐熱性のある焚き火シートを焚き火台の下に敷いておくとより良い。着火剤やライターなど火を取り扱う際はグローブをして火傷を防止。不測の事態に備えて、緊急消火用のアイテムもお忘れなく!

ファイアーディスク

ファイアーディスク

脚をパッと広げるだけで誰でも簡単に焚き火が楽しめる焚き火台。
お皿のような形状は、薪をくべやすいため、使う人を選ばない。

焚き火マスターレベル

着火剤を使って火をおこせる?

正解は!

火は、空に向かって燃え上がるため、
着火剤を薪や焚き付け用の小枝の下において着火させるのが正解。
また、火が燃えるためには酸素も不可欠。空気の通り道もしっかり確保しよう。

ワンポイント・解説

火の特性を知っているかどうかがポイント。火は空に向かって燃え上がるため、その炎があたる場所に薪などを配置しなければ、火は燃え移っていかない。よくある焚き火の失敗例として、並べた薪の上に着火剤をおいてしまい、薪に火が燃え移らずに着火剤だけが燃え尽きてしまうことがあげられる。また、薪や小枝をぎゅうぎゅうに詰め込んでしまって、酸素不足になり焚き火が鎮火してしまうのもよくある失敗例。火は、「空に向かって燃える」と「ものが燃えるためには酸素が必要」という火の特性を把握しておこう。

ファイアープレイスシート

ファイアープレイスシート

焚き火の火の粉から自然を守るためのシート。
いつまでも焚き火が楽しめるように、自然に負荷をかけないよう心がけよう。

焚き火マスターレベル

焚き火に適した場所はどこ?

正解は!

テントと焚き火は、最低でも2〜3mほど離すのが正解。
風向きに注意して、火の粉がテントに当たらない場所で焚き火をしよう。

ワンポイント・解説

テントと焚き火は、安全面を考慮して適度な距離を保つのが鉄則。焚き火は、風の影響を受けやすく、火の粉が飛んでテントに穴があいてしまう危険性がある。テントと焚き火台の距離は最低でも2〜3m程度の間隔をあけておくのが基本としつつ、風の強さや風向き次第では焚き火台を移動してテントとの距離をさらに離すなど、臨機応変に対応しよう。あまりにも風が強い日は、山火事などにつながる恐れがあるため、焚き火をやめる決断をすることも大切だ。

焚き火マスターレベル

焚き火に適した服装は?

正解は!

火に強いコットン素材のウェアが焚き火の基本。
ナイロンやポリエステルなどの化学繊維の素材は、火の粉で穴があきやすいので
なるべく避けよう。焚き火用のエプロンやジャケットがあると◯

ワンポイント・解説

「焚き火をしていたら火の粉が飛んできて、お気に入りのダウンジャケットに穴があいてしまった・・・」なんて話は、“焚き火失敗あるある“としてよく聞く事例だ。焚き火に適したウェアは、コットン素材のものと覚えておこう。レインジャケットなどに使われているようなナイロン系の素材は、火に弱く火の粉があたると溶けて穴があいてしまうため、避けた方が無難。近年は、焚き火に適した“難燃素材”のアイテムが増えており、焚き火用のウェアやエプロン、ジャケットなどを準備すれば気兼ねなく焚き火が楽しめる。お気に入りのウェアに穴をあけてしまわないように気をつけよう。

デニムシャツ ブルー MD

デニムシャツ ブルー MD

肌触りが優しいデニムシャツ。
綿100%のため焚き火向きのウェアである。

薪の種類を知り、自然にあるものを使って
臨機応変に焚き火を楽しめるようになろう!

焚き火マスターレベル

薪の種類を知っていますか?

正解は!

火がつきやすいけど燃焼時間の短い「針葉樹」と、
火がつきにくいけど燃焼時間の長い「広葉樹」がある。

ワンポイント・解説

焚き火用として販売されている薪の種類は、大きく分けて2種類ある。火がつきやすいが燃焼時間の短い「針葉樹」と、火がつきにくいけど燃焼時間の長い「広葉樹」がある。針葉樹の代表例は、スギやヒノキなどで手に持ったときに広葉樹と比べて軽く、広葉樹は一本一本の薪がずっしりと重いため、実際に手にとってみるとその違いがわかりやすい。広葉樹の代表例は、ナラやサクラ、ケヤキなどがある。着火のときや手早く高火力で調理をしたいときは針葉樹を、焚き火を眺めたり、じっくりと焚き火調理を楽しみたいときは広葉樹を使うなど、薪の種類と特性を知って使い分けられると焚き火の楽しさがもっと広がっていく。

焚き火マスターレベル

自然の中にあるものを使って
火をおこせる?

正解は!

自然の中には、着火剤代わりになるものがたくさん。
スギの枯れ葉や松ぼっくり、白樺の樹皮などが代表例。
小枝と組み合わせて焚き火を灯そう。

ワンポイント・解説

着火剤を忘れてしまうのもよくあるキャンプの失敗例のひとつ。しかし、着火剤を忘れたからといって焚き火ができないわけではない。自然の中には、着火剤代わりになるものがたくさんある。スギの枯れ葉や松ぼっくり、白樺やダケカンバの樹皮などがその代表例だ。キャンプ場内を散策して、小枝や松ぼっくりなどを拾い集めて焚き火を灯すのも楽しい。しかしながら、生木から採集するのは、自然を傷つけてしまうためNG行為である。必ず地面に落ちている枯れたものから採集するようにしよう。

焚き火マスターレベル

正しい薪の割り方を
知っていますか?

正解は!

ナイフなどを使って薪を割るときは、
ハンマーで刃物の背の部分を叩くのではなく、
薪を使ってたたいて割るのが正解。
また、薪を割る際は、刃こぼれ防止のため丸太や薪の上などでやろう。

ワンポイント・解説

手にした薪が太く、着火剤を使ってみたがなかなか火がつかない。そんなときには、薪をナイフなどで割って細かくすると火がつきやすくなる。しかしながら、薪を割るときにナイフの背をハンマーなどで叩いてしまうと、背が潰れてしまって破損の原因になる。これを防ぐためには、薪で背をたたくのが正解だ。また、ナイフの刃先が地面の石などにあたってしまうと、刃こぼれを起こしてしまうため、薪を割る際は丸太や安定した薪の上でやろう。

炎と薪を操ることができたら
あなたは焚き火マスターだ!

焚き火マスターレベル

焚き火で炊飯する方法を
知っていますか?

正解は!

火力調節がポイント!ファイアープレイススタンドにダッチオーブンを
吊るして、まずは中強火で10分前後加熱。
その後、弱火で10分前後加熱し、火から離して蒸らしたら完成!

ワンポイント・解説

せっかく焚き火をつけたのであれば、その炎で調理をしてみたいと思う人もいるだろう。しかしながら、実は焚き火での炊飯は難しい。なぜならば、焚き火の場合、ガス調理などとは違って火力の調整がしにくいからだ。焚き火炊飯のポイントは火加減で、ファイアープレイススタンドを使って火と鍋の距離を適切にとるのが大切。最初は中強火のため火に近く、弱火でじっくりと炊き込むタイミングになったら火から離して吊るしておく。ファイアープレイススタンドがない場合は、薪の量を調整したり、広葉樹を使ったりするなどして火力調整をしてご飯を炊くこともできる。

ファイアープレイススタンド

ファイアープレイススタンド

焚き火を熱源にして調理する際に活躍するキャンプギア。
ダッチオーブンやケトルなどを吊るして焚き火調理を楽しもう。

焚き火マスターレベル

湿った薪を燃やすには?

正解は!

湿った薪を焚き火台に立て掛けたり、焚き火台の下に置いたりして、
焚き火の熱源を使って薪を乾燥させよう。

ワンポイント・解説

よく燃える薪とは、よく乾燥している薪である。手に入れた薪の乾燥不足や突然の雨で薪が濡れてしまうなど、薪が湿気を帯びていて火つきが良くないことがある。そんなときは、燃えさかっている焚き火台にその湿った薪を立て掛けたり、焚き火台の下に薪を置いたりして、焚き火の熱源を使って薪を乾燥させておこう。「シュー」という音とともに薪が乾燥していく様子がよくわかる。ちなみに、薪の表面の湿り気がひどい場合でも、薪の内側は乾燥していることがある。その場合は、薪の濡れている表面をナイフなどで削り、乾燥している面を表出させて燃やすのも一つの手だ。

焚き火マスターレベル

薪の組み方を4つ答えてください。

正解は!

並列型、さしかけ型、井桁型、ティピー型の4つが薪の組み方の代表例。
それぞれに特徴があり、目的によって使い分けることができたら、
あなたは焚き火マスターだ!

ワンポイント・解説

焚き火での薪の組み方は千差万別。どれが正解ということは決してないが、目的に応じて薪の組み方を変えることができたならば、焚き火マスターと言えるだろう。並列型は、薪を平行に並べることで薪の上にスキレットなどの調理道具を安定して置くことができる調理向きの薪の組み方。ティピー型は、焚き火を眺め鑑賞したいときに用いる薪の組み方で、炎が空に向かって高くあがっていく姿が美しい。井桁型は、別名「キャンプファイアー型」と言われ、こちらも炎が燃え上がっていく鑑賞向きの組み方。さしかけ型は、着火時に小枝や燃えやすい細い薪を立てかけやすく、着火時に向いた組み方である。

最低限のルール・マナーを守って、
安全に楽しく焚き火を楽しもう

焚き火では、
薪以外のものは燃やさない!

焚き火では、小枝や薪を燃やすのが基本である。お肉の入っていたトレーやペットボトル、空き缶などを燃やす行為は、有害物質や悪臭を発生させるためNGである。また、着火剤の代わりとしても活用されるダンボールは風が強い場合、着火したダンボールが風で飛ばされてしまい山火事につながる恐れがあるため注意が必要。ゴミは燃やさずに、キャンプ場や自治体の指定の方法で処理をしよう。

焚き火シートを活用して
自然をきれいに保とう!

自然環境、フィールドへのダメージを防ぐため、焚き火台の下に耐熱性のある焚き火シートを敷こう。火のついた薪がこぼれてしまうことで芝生が焦げてしまうなど、フィールドを汚してしまうことがある。以前、画像のように焚き火の影響で芝生が焦げてしまっている跡を見かけたが、これはマナー違反。焚き火やキャンプを楽しむフィールドは、自分たちの手で汚さずに、いつまでも遊べるように維持していこう。

※この写真は、当コンテンツのために撮影したものではありません。昨今、このように地面が汚れてしまっていることが散見されますが、焚き火シートを使って自然を守りましょう。

ファイアープレイスシート

ファイアープレイスシート

焚き火の火の粉から自然を守るためのシート。
いつまでも焚き火が楽しめるように、自然に負荷をかけないよう心がけよう。

風向き、煙の行方に要注意!

焚き火をするときは、安全のためにテントから距離をとることが大切だが、風向きにも注意が必要だ。風上側に焚き火があり、風下側にテントがあると焚き火の煙がテントの方へと流れてしまい、テントに火の粉が飛んだり、煙臭くなってしまう。火の粉や煙の行き先が他人のテントでは一大事になりかねない。周囲のキャンパーへと焚き火の煙がいかないように配慮することも大切だ。

就寝時間までに
焚き火を終えよう

キャンプ場では、就寝時間(消灯時間)が設けられていて、その時間までに焚き火を終えるのがベター。消灯時間までに焚き火の炎が消えるように計算をして、薪をくべる量を調整していこう。薪や焚き火台の種類にもよるが、2時間ほど前を目安にして徐々に焚き火を小さくしていく。消火したことを確認してから眠りにつくのがベスト。

焚き火の正しい片付け方

焚き火にくべた薪は、燃やし尽くすと灰になる。灰は、キャンプ場にある灰捨て場で処分するのが一般的だ。灰捨て場のないキャンプ場であれば、完全に消火していることを確認後、ゴミ袋などに入れて自宅へ持ち帰る、あるいはキャンプ場や自治体の指示に従って処分するのが正しい片付け方である。間違っても燃えたままの薪を灰捨て場へ放置することや燃えるゴミの中に入れないように。

癒やし、教育、コミュニケーション……
体感したらわかる焚き火の不思議な効果

ゆらめく炎と
焚き火の音で癒やされる

焚き火の炎の動きやパチパチと燃える音は、「1/f(エフぶんのイチ)のゆらぎ」と言われている。「1/fのゆらぎ」とは、人が心地よいと感じるリズムパターンのことで、川のせせらぎや木漏れ日、電車が線路を走るリズムなどもそれに当たり、リラックスさせる効果がある。一定のようでいて、実は不規則にゆらめく焚き火の炎やパチパチっと燃える音が、我々に癒やしをもたらしてくれる。

焚き火に集中すると
心配事や雑念が消える?

薪を組み、小枝や着火剤を使って焚き火をおこす。ときに薪を割り、火吹き棒を使って空気を送り込む。そうやって手をかけて、火を育てていく。この一連の動作に集中することで瞑想やマインドフルネスのような効果を得られて脳がリセットされ、焚き火の炎とともに心配事が浄化されていくような感覚になる。焚き火は、忙しい日常から離れて一つのことに没頭できる貴重な遊びだ。

普段言えないことが
焚き火の前では言えてしまう不思議

「焚き火はコミュニケーションツールだ」と言われることがある。話すつもりのなかったことをついつい話してしまったり、普段はなかなか思いつかなかったアイデアが浮かんできたりする。それは、焚き火によるリラックス効果や、暗がりの中で焚き火の灯りを頼りに会話をすることによる緊張感の緩和など、焚き火がもたらす効能が大きいのだろう。焚き火をかこむことで無駄なことが削ぎ落とされ、人と人とが本音で繋がり、コミュニケーションがより活発になる。

子どもの情操教育にも◎

焚き火を子どもと一緒に楽しむのもいいだろう。焚き付けとなる小枝を拾い集め、マッチなどを使って火をつける。薪をくべるタイミングを見計らい、よく燃えるように薪の置き方を考える。そうやって試行錯誤をしながら物事に取り組む姿勢は、子供の主体性を育む要因になる。その体験によって注意力や対応力も身につくのだろう。大人は、事故が起きないように安全管理を徹底して、我が子の挑戦を見守ろう。

アウトドアだからこそできる
焚き火調理を楽しもう

燃えさかる炎を使って、焚き火調理に挑戦してみよう。ダッチオーブンに食材を入れてキャンプ料理の定番のカレーライスを作ったり、ベーコンやお肉を吊るして焚き火で炙ったりするのもいいだろう。焚き火で焼いた食材からほんのりと香る煤の匂いは、焚き火調理だからこその絶妙なスパイスになる。暖をとりながら料理も楽しめる焚き火は一石二鳥なのだ。せっかく火をおこしたのだから、アウトドアだからこその焚き火料理を楽しもう!

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